
ヘアメイク
2023.10.06
口に含んでも安全な血糊の作り方
映画やドラマのヘアメイクを担当していると、吐血シーンや喧嘩で口の中を切って歯に血がついている表現など、口の中に血を含ませることもしばしば。
一般に市販されている血糊は、口に含むことを想定していないものも多くあります。
商品によっては発がん性があったり、口に含むと舌がしびれるなど害が出るものもありますので、市販されている血糊を口に含む場合は成分をよく見て安全性を確かめる必要があります。
市販品の中でも「三善ブロードペイント」は口に含むことができると商品説明に記載があります。
ただし、「口に含むこともできますが、誤飲しないよう十分にご注意ください。」という記載になっておりますので、飲み込むのはNGとなっています。
誤って飲み込まないように出演者へ必ず説明してから使用するようにしましょう。
また、使用後はすぐにうがいができるようにケアの体制を整えると良いでしょう。
もしも、安全な血糊が手に入らない場合は、自作するという方法があります。
口に含んでも安全な食品のみで作れば、ヘアメイク側も出演者側も安心です。
レシピは人それぞれ、片栗粉を使ったり、チョコレートを使ったりと様々です。
どのような血を表現したいかによって材料を変える人もいます。
今回は1例として、とろみがあって透明感のある血糊の作り方をご紹介します。
材料
・はちみつ
・黒蜜
・食紅(赤)
・紙コップ、マドラー、(ドレッシングやソース用の空容器)
作り方
はちみつ、黒蜜、食紅を紙コップ等に任意の割合で入れて、マドラーで混ぜる。
大量に作りたい場合は、ドレッシングやソース用の空容器に材料を入れ、ぬるま湯を足して粘度を調整する。
はちみつ多め→粘度高め
黒蜜多め→どす黒い血
↓↓出来上がりイメージ
注意事項
- キャスト側にはちみつなどのアレルギーがないか、事前に確認をする
- 衣装に血糊がつく可能性がある場合は、衣装さん、スタイリストさんへ事前に食紅やはちみつで作った血糊を使用する旨を伝え、了承を得る。
- 食紅の粉が皮膚につくと取れづらいので、作業時は手袋をつける